将来の不安を減らす、一番大事なコト


 

 

 

日々の生活の中、仕事の中、将来を考えた時。
「不安」という感情は、常に心のどこかにあります。
安らぎを得られても、ちょっとしたことで顔を出してくるコイツ。
厄介ですね。未来や将来が不安だと萎縮してしまうこともあります。

 

 

 

不安とは何でしょう。

 

 

 

恐ろしいもに脅かされてるという感情。
現実に恐れる対象がはっきりせず、原因は本人にも明瞭でない。
(ブリタニカ国際大百科事典より)

 

 

 

気がかりで落ち着かないこと。
心配なこと。また、そのさま。
(デジタル大辞泉)

 

 

 

何かよくわからないけど、怖い気がするとか。
こうなるかも知れないことが、悪い意味で気になるとか。
そういった、起こっていないこと、時には目にも見えないものが
何となく怖い、嫌だ、という気持ちですね。

 

 

 

デジタル大辞泉では「心配なこと」とありますが、
心配と不安は似ているようで違う気がします。
心配って、誰かとか、何がとか、はっきりしていませんか。
不安は、ブリタニカにあるように、そこがもやっとしていますよね。

 

 

 

それこそ、漠然と「将来が不安」みたいな。

 

 

 

想像に現実が追いつくには?

 

新聞におもしろい記事がありました。
記事の趣旨は、短期主義の経営と長期経営のどちらが
企業価値を上げるのか、というものです。
長期と言っても、日本企業の中期計画レベルじゃなく、100年とかです。

 

 

 

結論としては、研究の結果、長期経営に軍配が上がりました。
アメリカ上場のグローバル企業615社を短期、長期に分けて比べると、
長期経営の方が、1社平均で売上高100億ドル以上、
利益も36%大きかったそうです。

 

 

 

一番の差は「数十年、100年先を見据えたビジョン」が土台にあること。

 

 

100年委員会(米デュポン)とかメガトレンド(独シーメンス)、
ニューリアリティ(瑞ネスレ)と呼ばれる会議体があって、
そこで示された予測とかビジョンを経営上層部が共有する習慣とか
風土が定着しているそうです。

 

 

 

タイフーンとかリーマンショックとか大事故とかテロとか戦争とか、
大きなことが起こっても長期ビジョンに従った判断をする。
数年おきに外部の専門家を入れて修正する。
トップが交代してもビジョンは継承する。

 

 

 

「将来こうなる、ここを目指す」というのをドドンと据えて、
じっくり腰を据えて取り組むわけです。
社長が変わっても、社の方針は曲げない。
すごいですよね。これぞ舵取り、という感じです。

 

 

日本だと、わたしの会社もそうですが、経営ビジョンなんて
長くて5年ですよ。しかも目標レベルです。
一貫したビジョンなんてありゃしません。下から要望しても。
社長の年頭挨拶では、言うことが毎年変わります。

 

 

 

これだと、社員には、自分たちが向かっている先が見えません。
不安ですよ。いろいろ考えながら、指示もこなしながら
毎日頑張っているのに、一向に業績は上向かない。
こんな状態が続けば、会社だけでなく自分の将来も不安になります。

 

 

 

20代の若い社員が、「将来が不安」「希望が持てない」
という理由で退社したことがあります。
「将来のビジョンを示してほしい。不安で仕方がない」と
社長に訴えましたが「重く捉えている。手は打つ」だけ。

 

 

 

2年ほど経ちましたが、ビジョンが示されることもなく、
将来を不安がる声は増えるばかりです。

 

 

 

着地点を見定める重要さ

 

不安不安といっても、起こってない、明瞭でないものを
怖がっているだけです。
それは、誰も明確に否定しようがない、と同じ意味です。
その時になれば実は何でもないかも。でも、誰にもわからない。

 

 

 

人は基本的に、不快なことを避けようとします。
不安な状態を変える選択肢もありますが、そこから出て、
安心できる場所を探そうとします。楽だから。
特に将来にわたって不安を感じるなら、出ようとしますよね。

 

 

 

わたしは、安心できる場所へ移ることは正しいと思います。
変えることはきっとやりがいある仕事でしょうが、
変えることに時間を使うよりも、安心できる場所で
自分のやりたいこと、なりたいことへ使いたいです。

 

 

 

一方で、みんながそうすると、元の場所はいずれなくなります。
当たり前ですね。
そこでどれだけの人が踏ん張って変えていけるか。
それは、どれだけ将来に希望が持てるか、につきます。

 

 

 

10年後、20年後、50年後、100年後にこうなっていたいから、
こういうことを、こんな順番でやっていくんだ。
そのビジョンが明確で、魅力的であれば、
その場を変えることに力をつくす人も多くいるでしょう。

 

 

 

これは、自分の生き方にも通じますよね。
会社経営=会社の人生ですし。

 

 

 

人生のビジョンが明確で、自分にとって魅力的なら、
あとはとにかく進んで実現するだけです。
周りにも魅力的なら、協力や仲間を得られます。

 

 

 

近い将来だけでなく、進んで進んで行きつく先に
どんな形や姿をおくのか。
どう進んで行くのか。

 

 

 

人生にしても会社にしても、何をおいても大事だと思います。
それがしっかりしていれば、将来への不安は少なくなります。
不安の種は尽きないにしても。

 

 

 

将来の不安を少なくするために。
自分の将来を、考えてみませんか。


コメントフォーム

名前

メールアドレス

URL

コメント

トラックバックURL: 
筆者:鳴海 研

化学メーカーにつとめる30代理系サラリーマン。
一人っ子として育てられたと思ったら実は違ったり、
借金で育てられたり家族が蒸発したり会社の先輩が失踪したり、
色々経験する中で辿り着いた、本当に生きたい人生とは。
あなたはどんな未来を実現したい?そんなことを書いています。

⇒鳴海研ってどんなやつ?

What’s New?
カテゴリー

ページの先頭へ